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FM Towns: Free Software Collection 6
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1993-07-08
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11KB
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232 lines
【 CHTIFF version 0.95a 使用説明 】
目次
0 はじめに ・・・ プログラムの紹介 Line 11
1 TIFFファイル ・・・ 前知識 Line 20
2 使用方法 ・・・ オプションなど Line 50
3 使用例 ・・・ 具体的な使い方 Line 139
4 バグその他 ・・・ Known BUG など Line 166
5 最後に ・・・ いろいろ Line 197
0 はじめに
このプログラムは、TIFFファイルをサポートしてる機種で、TIFFファイ
ルを、できるだけ内容を崩さずに、相互に読めるようにすることを目標としていま
す。プログラムは、上記の目的のための、最小の機能しか持っていません。作者と
しては、拡大・縮小などの加工は、コンバートした前後、各マシンのアプリケーシ
ョンで行えばいいと思います。
1 TIFFファイル
TIFF(Tagged Image File Foramt) は、NeXT・Townsなどの標準画
像ファイルフォーマットとして使用されています。
しかし、色数などの違いから様々な種類が生じ、互換性を困難にしています。こ
のプログラムでは、色数をビット数で表現するため、ビット数と色数・マシンとの
対応関係を示しておきます。
[1] 8bit 256colors
一番サポート機種の多いモードだと思います。カラーパレットデータを付加す
れば、NeXT・Townsどちらでも読めます。ところが、パレットなしだと
グレースケールになるのが標準ですが、Townsはデフォルトカラーとなりま
す。パレットを付ければ問題無しなのですが。
[2] 12bit 4096colors
おそらくNeXT独自仕様です。PostScript に対応させるために、RGBの
他に不透明度(Opacity) を記録することもあります(Icon.app における ALPHA
セーブなど)。このプログラムでは、このモードは読み込みのみで、書き出しは
できません。24ビットで代用できるからです。
[3] 16bit 32768colors
Towns独自仕様です。1ビット使用してないので、32768色となってます。
Towns用に変換するときは、このモードに持っていきます。
[4] 24bit 16mega(16,777,216) colors
おそらく、ほとんどの機種で読めるでしょう。現在のTIFFの最上位ですの
で、このプログラムでも、このモードに変換する方向になってます。Windowsの
Paint Shop やNeXTで読めることは確認してます。FM TOWNSも一部のア
プリケーションで読めるそうです。
2 使用方法
CHTIFF file1 file2 /bcdeimns
( file1 と file2 の前後関係以外は、順不問 )
★ファイル名指定方法です
file1: 変換元のファイル名です。DOS版・FM TOWNS版は拡張子".tif" は
省略できます。ただし、"filename." は拡張子無しが指定されたとし、省
略とはみなしません。また、ワイルドカードは対応してません。for(DOS)
文や、foreach(UNIX)文で対応してください。
file2: 変換先のファイル名です。これの書き方によって、少し処理が違います。
[1]完全に省略
カレントディレクトリに file1 と同じファイル名で作成します。
[2]パスのみ記述
a:(b: c: etc.) や \(/) で終わる場合、パスのみが指定されたと解釈
されます。指定されたパスに file1 と同名のファイルを作成します。
[3]ファイル名のみ記述
カレントディレクトリに、そのファイル名で作成します。
[4]拡張子省略(NeXT版は除く)
自動的に".tif" を付けます。ただし、file1 と同様、"filename." は
拡張子無しが指定されたとし、省略とはみなしません。
いずれの場合でも、もし file1 と file2 がディレクトリ・ファイル名と
も同一である場合、作成ファイルは最後に"@"を付けたものが作成され、そ
のことを表示します。
★オプションは、"/" の代わりに "-" でもかまいません。
/Bn : set Bits per sample
n=8,16,24。変換先のビット数を指定します。ビット数と、それを読める機
種については、ドキュメントの最初の方を見てください。省略した時は、変換
元のと同じになります。
nは変換元に制限されませんが、16/24では、単純に下位ビットを付加・
削除しているだけです。8は、固定パレットを使用して、タイル表示をしてい
ます(技術不足)。使用色数256以下の画像では、パレットを変更する方法も
ありますが、現在は未対応です。
Townsは /B16、NeXTや Paint Shop では /B24を指定すればいいで
しょう。なお、グレースケールは強制的に、色を付加します。このファイルは、
Townsのパレットなしと、(私の技術不足で)区別がつかないからです。
/C : Compress
LZW圧縮をかけます。省略すれば、非圧縮です。輸送だけを目的とするな
ら、非圧縮+lzhの方が高圧縮です。参考までに。
/DXn /DYn /Dn: set DPI(dots per inch)
画像の解像度を指定します。単位はDPIです。これは主にNeXTなど、
What You See Is What You Get ( WISIWIG )
環境で意味をなします。画像ファイルが指定した解像度で、表示・印刷される
のです。試しに、/D400 として変換をして、NeXTで見てみましょう。
/DX /DY はX方向 Y方向を nDPI に設定し、/D は両方を nDPI にします。重
複指定の時は最後の指定が有効で、省略した時は、変換元に従います。変換元
に DPI が記録されてない時は、75DPI を設定します。うまくすれば、画像の大
きさを変えずに /E の代わりをさせられます。
/E : Expand
横幅を約33%引き伸ばします。PICからTIFFに変換したファイルは
そのままでは、縦長になってしまいます。その歪みを軽減させるためには、こ
のオプションを付けてください。(やっていることは単純ですので、線などは
歪んでしまいます)
/I : Intel type
インテル方式で記録します。省略時は変換元と同じにします。Townsで
は、このオプションを付けることを勧めます。NeXTと Paint Shop Pro は、
気にする必要はありません。
/M : Motolora type
モトローラ方式で記録します。省略時は変換元と同じにします。
なお、/Iといっしょに設定したときは、後ろにあるのが採用されます。
/N : Non stop
変換を開始する前にする確認を、省略します。バッチファイルなどで一括変
換をする場合、マシンから離れることができます。具体例はまた後で。
ちなみに、確認を求めている時に実行を止めるのなら、Ctrl+C を押してく
ださい。
/Sn : set rows per Strip
画像ファイルをnライン毎に処理します。メモリ不足をどうにかするための
ものですので、詳しい説明はしません。省略すれば適当な値を入れるので、省
略することを薦めます。
3 使用例
ファイラーはないし、オプションはたくさんあるし、のコマンドライン式ですが、
他の機能と組み合わせることで、大量のコンバートを紅茶を飲みながらできます。
ここでは、そんな使用方法をあげます。(DOS-Extenderの表記は省略します)
> CHTIFF A.TIF B:TIFF\ -B24
もっとも基本的な使い方。カレントディレクトリの"A.TIF" を24ビットの
"B:TIFF\A.TIF" にコンバートします。これに、圧縮(/C)・モトローラ形式(/M)等
のオプションを必要にあわせて設定します。確認省略(/N)オプションがない時は、
途中でキー入力待ちとなりますので、続行ならリターンキー、中止なら Ctrl+C
で終了してください。"B:TIFF\" の "\" がないと、"B:TIFF" という、拡張子な
しのTIFFが作成されます。
> for %a in (C:\TIFF\*.TIF) do CHTIFF %a C:\TIFF2\ -B16 -N
大量自動コンバートの例。C:\TIFF ディレクトリにある *.TIF がすべて変換
され、C:\TIFF2(事前に作成されていること)ディレクトリに格納されます。そし
て、Nオプションが付いているので、実行すれば勝手に全部変換してしまいます。
次々に変換されるのを見ながら、お菓子でも食べていてください。
括弧の中はワイルドカード以外にも、複数のファイルをスペースで区切って連
記する方法もあります。詳しくはDOSのマニュアルなどをご覧ください。
ちなみに、これはDOS文ですが、DOS-Extender を使う場合は、"do" の直後
に DOS-Extender を入れ、UNIXでは foreach 文を使用します。
後者の方法は、VZ Editor などと組み合わせますし、バッチファイルをつくって
自動処理もできます。私は大量コンバートをしながら、寝たこともあります。^_^;
4 バグその他
このプログラムは、エラーに対する処理がかなり貧弱なので、未対応や破損した
TIFFに対しては、平気で誤動作をします。UNIXなど、メモリ管理のしっか
りした環境では、OSがエラーを出して強制終了が関の山ですが、ノーマルDOS
ではかなりの確率で暴走します。対応すればいいと思うエラーもあるのですが、処
理速度や邪魔臭いなどで、やってません。未対応のTIFFに関しては、対応をし
ていこうとは思ってます。
プログラムの都合上、Townsの16ビット圧縮ファイルを作成するには、非
常に多くのメモリを必要とします(普通のDOSでは全然足りない)。試したこと
はないのですが、2MBのRAMなら十分だと思いますが・・・。足りない時は、
まず非圧縮を作成した後に、圧縮をかける2重作業をして下さい。
Windows の Paint Shop Pro 1.0 ではLZW圧縮にバグがあり、ある条件下で、
読めないファイルを作ります。原因は判ってるのですが、バグに対応するのも・・
と、処理は検討中です。当の Paint Shop Pro もこのファイルを読むと、UAE
(Unrepairable Application Error:修復不能のエラー)となります。非圧縮でセー
ブして、このプログラムで処理してください。プログラムは、このファイルを読む
と、エラーを出して終了するようにしています。
Macintosh での実験はあまりやってなく、「MS-Word で読み込むことができた」
ぐらいしか、確認されてません。特に、Macintosh が作成したファイルが変換でき
るかどうかは、一切分かりません。誰か試してください。
MS-Cでのコンパイルにおいて、”-Ox”(全最適化実施)はしないで下さい。
私は原因不明のメモリ不足に、半日悩まされました。でも、大部分の最適化は可能
なはずなので、暇な方はどこまで最適化できるか、試してはどうでしょう?
(最適化=オプティマイズ)また、メモリモデルは最低ラージ、普通はヒュージを
指定して下さい。
5 最後に
さて、このドキュメントは FM TOWNS版のために、この節だけを書き換えた
ので、FM TOWNSユーザーが読んでいると仮定します。
うすうす感付いているとは思いますが、私はFM TOWNSユーザーではなく、
DOS/Vユーザーです。FM TOWNSのTIFFをこちらで読むためにつくっ
たプログラムなのですが、ANSI-Cで書いたので、FM TOWNSでコンパイル
してもらったのです。よって、DOSっぽいプログラムになっており(特にメモリ
関係)、スピード・機能が犠牲になってるかもしれません。それでも使っていただ
ける寛大な方には、お礼申し上げます。(しかし、32bit C-Compiler にしただけで、
倍速になってしまうとは・・・)
このプログラムを作るに当たり協力してくれた、Sho8・DON両名には、感
謝いたします。特にSho8は、情報提供・データ提供・FM TOWNS版のコンパ
イル・バグチェックをしてもらった上に、テストに行ったときに食事までさせても
らいました。ありがとう。
バグはあると思います。私がやる気があるうちに知らせてくれたバグは、対応し
ます。発見された方は、
E-mail : 90383042@ex.ecip.osaka-u.ac.jp
〒617 京都府長岡京市今里畔町14-16 村田 明士
まで、ご連絡を。ただし、修正義務は負いません。
再配布は自由ですが、このプログラムの授受で利益がうまれることは、絶対にな
いようにしてください。また、ドキュメントも付けてください。これなしでは、わ
けの分からないことが多いでしょうから。ネットにアップしたなどの場合、事後で
結構ですから連絡してください。たぶん本人がよろこびます。
参考文献
High-C 付録A TIFFファイル仕様
Oh! FM TOWNS 1992年2月号 圧縮TIFFフォーマット詳解 by 舞蹴古野
TIFF 5.0 Aldus/Microsoft Technical Memorandum
Feb 1st,1993 PANO